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コラム

献体をお考えの方へ
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献体をお考えの方へ

「献体」という制度はご存知ですか?献体とは医学・歯学の大学における解剖学の教育・研究に役立たせるため、自分の遺体を無条件・無報酬で提供することをいいます。福岡で献体する場合は次になります。
◆九州大学医学部(九州大学白菊会)
  福岡市東区馬出3-1-1   電話092-641-1314

◆福岡大学医学部
  福岡市城南区七隈7-45-1  電話092-801-1011内線3041

◆福岡歯科大学
  福岡市早良区田村2-15-1  電話 092-801-0411


まず、献体登録するには、次の条件があります。まずは3親等以内の成年で2名以上の同意書が必要です。それ以外の親族が1名でも反対した場合は、本人が強く希望しても、登録できないということです。また感染症(A型肝炎ほか)にかかている方は、登録できません。また死亡し献体してから、4~5年経たないと、ご遺骨の返却ができません。
それから納骨することになります。

通常、献体の場合は、普通に葬儀を済ませ、出棺時にあわせ、病院の業者が遺体を引き取りに来ます。そのまま、大学病院に行くことになります。49日や法要などは、お骨がない状態で行います。

献体をする家族が一番気になるところは、ご遺体の保管方法ではないでしょうか?以前、都市伝説のように「アルコールの大きなプールが大学病院の地下にあり、遺体が折り重なるように浮いている。」「遺体を洗浄する高額な闇のアルバイト」が存在する。
私も確かに聞いたことがあります。夏休みになると大学生から未だに、「死体洗いのアルバイト」希望者から問合せがあるそうです。実際はどうなんでしょうか?
このような遺体保管の方法については「うわさ」であり、現実はありえない話です。本当にアルコールやホルマリンのプールがもしあったら、引火爆発の危険があり、間違いなく消防法違反です。

通常、献体された遺体は太腿の動脈より保存液を流し、乾燥防止のために、納体袋に入れ、一体ずつ保管庫に安置してあるそうです。ですから「ホルマリン漬けのご遺体がプールに何体も浮いている」なってことはありえないことです。

なんでこんな「うわさ」が都市伝説のようになったのでしょうか?どうも「うわさ」の発信源は大江健三郎の小説「死者の奢り」にあるようです。この小説は大学病院の地下でアルコールに浮かぶ遺体を洗うアルバイト学生を描いたストーリーだったそうです。

これを聞いて安心された方も多いと思います。「将来の医学の進歩のために」「人の役に立ちたい」そうした気持ちがある方は、問合せしてみてください。

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