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コラム

福岡の葬儀~グリーフワークとは~
お葬式の知識

福岡の葬儀~グリーフワークとは~

愛する家族の一員を喪った家族は、悲しみに襲われます。これは特別なことでも病気でもなく、自然なことです。この遺族の悲しみの営みを「グリーフワーク」と呼びます。
グリーフワークは直訳すると「悲しむ作業」です。グリーフは英語で、通常の悲しみとは別の、特に死別など引き起こされる深い悲しみ、悲嘆を表す言葉です。


葬儀は、遺族の心の深い悲しみを思いやり、グリーフワークに役だつものとなることが大切です。このためには死別によって引き起こされる悲しみとはどんなものかを知る必要があります。
【第一段階 衝撃】
ショックを受けて取り乱す人、あるいはショックにより現実感覚が一時的麻痺状態に陥る人がいます。表面的には平静ですが、内面ではショックを受けており、平静状態と茫然状態が交互に現れる例もあります。
【第二段階 否認】
死亡の事実そのものを認めず、きっとどこかで生きていると思い込んだり、あるいは、死亡の事実は一応客観的には認識してはいるものの、主観的にはまだ生きているという思いが行き来している状態です。
【第三段階 パニックや怒り】
自分が制御できなくなりパニック状態に陥ったり、あるいは理不尽で不当な運命に対して激しい怒りが生じます。この怒りを制御したり内にとどめておくと、怒りは反転して自分に向かい、自己破壊に陥ったり、心身の健康を損なったりする危険性があります。
また、周囲の人々や死者に対して敵意の感情を抱いたり、死者に対する自分の過去を悔い「あんなことしなければよかった」「ああすればよかった」と罪の意識に苛まれることがあります。

【第四段階 抑鬱と精神的混乱」
空想の中で死者がまだ生きていると思い込んで、そのように実生活でも振る舞ったり、孤独感に襲われて人間嫌いになったり、気が沈んで引きこもったりします。またやる気を失い、何をしたらいいかわからない状態になることがあります。この抑鬱状態はしばしば長く続きます。
【第五段階 死別の受容】
つらい現実をみつめ、死の事実を受け入れようとし、ユーモアや笑いを取り戻すことにより、悲しみから立ち上がる状態です。

もちろんすべての人がこれらの段階をそのまま辿るとは決まっていません。また言葉で「悲しみ」と表現しても、死別の悲しみの現れ方は多様です。しかもこれは、死別に出会った人が陥る自然な心理状態であって、決して病気ではないことを理解する必要があります。

人の死とは、愛する人にとって心を揺り動かすほどの大変なできごとなのです。これらのことから言えるのが葬儀は故人のお別れの場所であると同時に遺族のグリーフケアの場でもあります。「しっかりと死と向き合い、感謝をして送り出す。」葬儀は大切な心の儀式です。

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