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コラム

福岡の葬儀しきたり~香典の歴史~
お葬式の知識

福岡の葬儀しきたり~香典の歴史~

「香典」はかつては「光奠」と書きました。「香を供える」という意味です。これから転じて、香を買う代金である「香典」「香資」「香料」になりました。仏教民族学者の五来重氏は、元来は墓に香花(樒)を捧げたことに由来するのではないかと推察しています。また宗教学者の藤井正雄氏は六種供養(仏を供養する華・塗香・水・焼香・灯明・飲食の6種)に由来すると説明しています。

室町時代後期には武士が金銭香典を出した記録がありますが、農村部において香奠とは、長い間、米などの食糧をもちよることでした。その後、都市では明治期に金銭香奠が一般的になりましたが、地方で金銭香奠に移行し始めるのは大正期あるいは昭和初期からのことです。戦前までは米などの食糧香奠もまだまだ残っていました。貨幣経済が発達するようになって、金銭香奠が一般的になりました。


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