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コラム

福岡の葬儀~お葬式の「お布施」
お葬式の知識

福岡の葬儀~お葬式の「お布施」

お葬式でお寺様にお渡しする「お布施」。「いったい幾ら包んだらいいのか?」とお寺様に聞いても「お気持ちで結構です。と答えられました。どうしたらいいですか?」とよく質問があります。また「お寺はお経を読むだけで、何万ももらって高い時給だね」とも聞くことがあります。そもそも「お布施」とは何でしょうか?ご喪家の方は通夜や葬儀、法要の儀式執行の対価と思っている方が多いのではないでしょうか。

仏教では、布施は菩薩(悟りを求めて修行する人)が行うべき6つの実践徳目の1つとされています。施す人も、施される人も、施す物品も本来「空」であり、すべての執着心を離れてされるべきものとされています。布施は大きく3つに分類されます。

1.財施(ざいせ)
 出家修行者、仏教教団、貧窮などの財物、衣食などの物品を与えること。

2.法施(ほっせ)
 正しい仏教の教えを説き、精神的な施しを行うこと。

3.無畏施(むいせ)
 不安や恐れを抱いてる人に対し、安心の施しをすること。
などがあります。

「お布施の金額が不透明」という批判が高まり、現在、インターネット上で葬儀斡旋業者が「定額お布施」を売りに、定額で安価なお寺紹介を行っています。確かに消費者にとっては一見わかりやすく、金額の負担も軽くなるので良いことです。しかし、実際に葬儀施行になって派遣させる寺院は県外から来られる場合が多く、葬儀後の法要や納骨などの問題があったりするのが現実です。仏事は葬儀の時だけで終わることはなく、法事法要や納骨など、後々に続くものですから、値段だけでお寺選びをしないことをお勧めします。そもそも、東京や大阪の葬儀斡旋業者が土地勘やお寺の事情も知らずに、お寺を紹介するのは、無責任です。

こうした事態になったのも寺院と檀家の通常の接点が少なくなったにも、お寺側にも問題があると思います。本来、宗教は「生きていくため」のものです。今の日本の仏教はすべてではありませんが「死んでから始まるもの」になっています。少なくとも消費者はそう感じていると思います。本来、宗教者が行うべき、法施の場をもっと情報発信していくべきだと思います。日本の儀礼文化を守っていくためにも、お寺様に頑張ってほしいと願っています。私たち葬儀社は「儀式~セレモニー」を後世に伝えていく使命がありますから・・・・


 
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